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子どもたちの感覚を養い、もっと「体験や遊び」を!

2002年11月21日 木曜日

NHK出版から発行されている「ゲーム脳の恐怖」(生活人新書036)という本が今話題となっています。著者は、森昭雄という方で、日本大学で脳神経科学を専門とされています。本の内容は、脳の前の部分にある前頭前野の神経細胞(ニューロン)活動を反映しているβ(ベータ)波を測定することで、テレビゲームや携帯型ゲームを使用しているときの前頭前野の活動を調べた結果をまとめたものです。

著者達の研究によれば、テレビゲームのなかには前頭前野の脳活動をあきらかに劇的に低下させるものが多く、小学校の中学年までにどのような神経回路になるかが決まるため、テレビゲームはせめて中学生以降、できれば大学生になってからにすべきであるとしています。テレビゲームを幼児期から長年にわたっておこなっていると、視覚系が強化され、前頭前野の脳細胞の活動低下が生じ、大脳辺縁系に対しての抑制が効かなくなってしまい、自分の本能的な行動を止められず激情のおもむくままに行動してしまう、つまり「キレる」原因ではないか?と本の中で述べています。

ただし、もちろんゲームソフトすべてが前頭前野の脳活動を低下させるわけはないでしょうし、私もテレビゲームや携帯型ゲームそのものが悪いとは決して思っていません。テレビゲームだけの毎日を過ごすことなく、むしろ子どもの「感覚」を効果的に養えるような【体験や遊び】を、私たち親が子どもたちに経験させることが必要だと思います。

この本に書かれている内容については色々な意見や賛否両論存在するようですし、さらに本当の正否は今後さらに詳細な研究が必要でしょうが、「このような考え方もある」ということで、ご一読をお薦めします。

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