活動記録

進藤ひろゆきの主な日々の活動についてお伝えします。

会派で研修視察に行ってきました。

2008年7月26日 土曜日

7/16(水)と17(木)に会派(民主フォーラム)の4人で、宮城県仙台市と岩手県岩手郡滝沢村へ研修視察に行ってきました。

■7/16(水) 宮城県仙台市

・「仙台市におけるPFI(※1)手法の活用」について
・「仙台市コミュニティビジョン」について

仙台市での研修↑

仙台市では、PFI手法の活用について早くから研究が進められ、平成17年7月の松森工場関連市民利用施設整備事業(スポパーク松森)の運営開始以来、2つの学校給食センター整備事業や新仙台市天文台整備運営事業への導入が行われてきました。

しかしながら、平成17年8月に発生した宮城県沖を震源とする強度5強の地震により、運営開始直後のスポパーク松森で、屋内温水プールの天井崩落事故が起こってしまいました。そして、この事故を教訓として「PFI方式による公共サービスの安全性確保に関する検討委員会」による調査検討が行われ、平成18年3月に報告書が提出されました。

その報告書において7つの提言(安全規定の明確化、危機管理マニュアル等の整備、不可抗力事由の取り扱いの明確化、官民リスクワークショップ実施の検討など)がなされ、これらの提言内容を踏まえて、またPFI手法を今後とも効果的に活用していくために「仙台市PFI活用指針」の第3版を平成18年10月に策定されました。

総務省行政評価局がPFI制度について行った政策評価結果によれば、VFM(※2)算出の客観性や透明性の確保、リスク分担の明確化と適切なリスク管理、モニタリングの的確な指示、民間事業者の創意工夫の発揮や応募しやすい環境の整備が課題としてあげられています。

長岡京市では、小中学校全普通教室の空調化事業をPFI方式で初めて取り組まれたところです。今後は、まず、仙台市のようなしっかりとした「長岡京市PFI活用指針」の作成と、なんでもかんでもPFI手法を導入するのではなく、本来の目的に即した手法の検討を行っていくことが重要であると考えています。

(※1)PFI-Private Finance Initiative:英国サッチャー政権が進めた行財政改革の一環として導入されたもので、公共施設などの設計、建設、維持管理、運営などを一体のものとして民間事業者に発注することで、民間の資金、経営能力および技術的能力を活用して、質の高い効率的な公共サービスを提供する手法。現在では、文化施設だけではなく市役所などの庁舎建設事業にも導入がすすめられている。

(※2)VFM-Value For Money:PFIの導入検討時に使用する考え方で、定量的評価と定性的評価の2つがあり、いずれも従来方式での公共の負担額とPFIでの公共の負担額を比較して評価する。基本的に従来方式よりPFIの方が負担額が低ければ、PFI手法の導入検討を進めていく。

■7/17(木) 岩手県岩手郡滝沢村

・「行政経営品質向上活動」について

滝沢村は、盛岡市に隣接し岩手県中西部にあり、日本一人口の多い村(平成17年国勢調査人口53,560人)として、また、国指定無形民俗文化財・環境省の「残したい”日本の音風景100選”」に選ばれている”チャグチャグ馬コ”というお祭りでも有名なところです。

滝沢村での研修↑

長岡京市においても、現時点では取り組まれているものも多くありますが、他自治体に先駆けて滝沢村で実施されてきた数々の経営改革へ向けた取り組みは、かなりボリュームのある中味でした。

これまでの滝沢村の主な取り組み内容としては、平成9年度に庁内LANの稼動開始、平成10年度に情報公開の開始、平成11年度に組織のフラット化第1段階(係制廃止)開始、平成12年度にISO14001と自治体では全国初となるISO9001の認証取得・行政経営品質外部アセスメントの実施、平成14年度に組織のフラット化第2段階(補佐廃止、部制施行)・人事考課の試行・行政経営理念の制定、平成15年度に収入役の廃止、平成16年度に職員による管理職の投票選考開始、平成18年度に総合計画と組織機構と予算との連動、平成20年度に事務事業実施の基本原則設置などです。

他にも、予算編成における一括査定方式から部内枠配分方式への移行、公募制による補助金改革、村内10地域でのまちづくり委員会の設置なども実施されており、行財政改革に対する取り組みは本当に充実したものとなっています。

これらの中では、自治体に品質認証はそぐわないということで平成18年度に廃止されたISO9001の取り組みや、職員による管理職の投票選考の取り組みなどもありますが、早い時期から「経営視点からの行政改革」という考え方のもとでこれらのことに取り組まれてきた前村長の強いリーダーシップを実感できた研修でした。

滝沢村はこれらの取り組みにより、平成17年3月に岩手県経営品質賞、平成18年11月に自治体では全国初となる日本経営品質賞を受賞されています。

今回の研修視察で学んだことを、ひとつずつ長岡京市政に活かしてまいります。市政に関してなんでも結構ですので「進藤ひろゆき」へのご意見をお待ちしております。どうぞよろしくお願いします。

このページのトップへ