活動記録

進藤ひろゆきの主な日々の活動についてお伝えします。

会派の視察研修に行ってきました。

2011年2月12日 土曜日

2/1(火)と2(水)に会派(民主フォーラム)で、千葉県習志野市と東京都足立区へ視察研修に行ってきました。

■2/1(火) 千葉県習志野市

・「新公会計制度に基づく財務報告書」について

習志野市では、平成18年8月に総務省より「地方公共団体における行財政改革の更なる推進のための指針」が示され、平成20年度決算から財務4表(「貸借対照表」「行政コスト計算書」「純資産変動計算書」「資金収支計算書」)の整備および開示に取り組むことが求められたため、平成19年6月に「地方公会計改革研究プロジェクト」を設置して、まず財務4表の整備については、公会計基準モデルを採用することを決定しました。

その後、平成20年7~9月の期間限定で、財政課内にプロジェクト委員から選抜した職員3名による公会計改革タスクフォースを組織して、全庁的な強力のもとで資産評価を行い、平成19年度決算に基づくバランスシートの作成をされ、そして、全庁的な経営改革を推進するために財政部内に平成20年4月から設置された経営改革推進室が中心となり、連結および単体の財務書類を作成し、経営指標を用いた公認会計士による分析、そして主な施設別行政コスト一覧なども掲載したアニュアルレポート(年次財務報告書)を公表されました。

この習志野市の取り組みは、将来的な資産更新必要額を洗い出す必要性を習志野市の職員が強く感じていたところから、例えば、昭和41年に開発が行われた袖ヶ浦団地をはじめ市内の下水管の約3割は開発業者からの寄贈であったため資産台帳には記載されておらず、総務省がもうひとつの公会計モデルとして提示している公会計改訂モデルでは、それらの更新の時期が明瞭でなく、こうした曖昧な資産管理を正すために、公会計基準モデルを採用されてしっかりとした固定資産台帳を整備されているところに特徴があります。

 

現在、長岡京市では多くの自治体と同じく公会計改訂モデルにより、財務4表作成と公表を行っています。
改定モデルと基準モデルにはそれぞれメリット、デメリットがありますが、将来的な公共施設の維持管理計画である「公共施設マスタープラン」の策定のためにも、習志野市と同様に資産管理を厳密に行っていくことが求められており、また、固定資産台帳の整備など多くの時間や労力を費やす必要がありますが、自治体経営のツールとして活用していくためにも、基準モデルを採用していく必要があると感じました。

今後の長岡京市の取り組みに向けて、おおいに参考となる研修でした。

■2/2(水) 東京都足立区

・「包括予算制度」について

足立区では、生活保護費の経費が区の負担分で100億円を超え、扶助費総額が特別区民税収入を超える状況にあります。
こうした構造的な問題は過去から継続しているものであり、「足立区は行革のデパート」と呼ばれるほどに、先進的に行財政改革に取り組んでこられた経緯があります。

昭和56年には既に事務事業の見直しをスタートされ、様々な行財政改革への取り組みを継続する一方で、一律カットの限界や前年度決算ベースでの査定などが目立つようになり、予算編成における制度疲労が浮き彫りになってきました。
そのために無駄を切ることが出来ないばかりか、必要な事業の予算付けが行えないなどの状況が生まれため、足立区では進化する自治体を目指して「構造改革戦略」を策定し、自律型組織への転換を図っていくための手法として、平成14年度から衛生部・環境部に試行導入、平成15年度から包括予算制度を全庁に導入されました。

包括予算制度は、財政課から次年度の経常的事業費を8月下旬に予算枠として提示され、各部局は配分された予算枠内で予算を編成し、各部局ごとに区長査定を受けるものです。
また、経常的事業の執行結果である当年度の決算内容を検証し、実質収支が黒字であれば、その一部をインセンティブとして付与され、各部局はこのインセンティブを次年度以降の財源として予算編成枠に加算することができるようになっています。

 

この制度の導入により、事業の予算額が減額若しくはゼロになる場合でも、「財政課に切られた」という論に陥らなくなったことや、あわせて、翌年のインセンティブになるという意識から予算の使い切りも無くなったこと、また、説明担当者から「制度は疲労をおこすもの」という言葉がとても印象に残りました。
長岡京市においても、先進的な行財政改革への取組を実施しているところですが、常に先を行く取り組みを進めていくために、制度の継続的な見直しが必要なことを再認識した研修でした。

今回の視察研修で両市から学んだことを、長岡京市政に活かしてまいります。
長岡京市政に関してなんでも結構ですので「進藤ひろゆき」へのご意見をお待ちしております。

このページのトップへ