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2003年9月

平成15年9月定例議会 「会期8/28(木)~9/24(水)」 主要議案とポイント

議案:第45~82号議案38件/報告:1件/決議:1件/発議:1件

  • 平成14年度一般会計決算認定(第65号議案)
    • 歳入総額249.4億円、歳出総額244.1億円で実質収支は黒字だが、財政調整基金のとりくずしがあり実質単年度収支は10.6億円の赤字。市民税収入は平成13年度比で12.2億円減。自主財源である市民税額回復の取組強化が必要。
  • 長岡京市企業立地促進条例(第57号議案)
    • 地域経済の活性化と雇用機会の創出を図るため所定の要件を満たし、市内での移転、新・増築する企業に4項目の助成金を支給する条例。市民税額回復へ向けた、ひとつの取組として評価。

    ※他の議案は、平成14年度特別会計決算の認定、特別職非常勤職員や教育委員の報酬を月割から日割計算へ変更する条例の改正、平成15年度一般会計補正予算などである。

進藤ひろゆきからのコメント!「情報の“公開”から“共有”へ!」
  • これからの市政運営は、市政に関するすべての情報を市民に“公開”するだけではなく、市民と“共有”し、ともに考え、ともに決めたことを実行していくことが必要であると考えます。
  • 昨年度に整備された「地域イントラネット」や本格的に導入された「行政評価システム」などを活用し、市民の皆さまとの情報“共有”へ向けた取組強化について訴えてまいります。

平成15年9月定例議会「進藤ひろゆき・一般質問」 ~ 全文

(お願い:この記録は進藤ひろゆき・一般質問の全文です。進藤ひろゆきの「想い」を皆様に少しでもリアルにお伝えできればと、文言もできるだけそのまま掲載していますが、長岡京市議会の公式記録ではありません。どうぞ予めご了承ください。)

おはようございます。2日目のトップバッターです。よろしくお願いいたします。
通告に従いまして、大きく5項目について、合計9点の質問をさせていただきます。

まず、1番目は「構造改革特区について」です。

落ち込みを続けている市民税収入に対して、税収の回復を目指した産業振興を市としてどう具体化していくのかということが、今、長岡京市の重要な課題となっています。その1つ目の具体的な取組として、今議会において“長岡京市企業立地促進条例”の議案が提出をされました。地方分権を推進していくためにも、これから地方自治体は、それぞれがしっかりとした財政基盤を確立していかなければなりません。法人ならびに個人市民税収の回復を目指して、企業の流出を防ぎ、新たな企業の立地を誘致し、地域経済の活性化と雇用機会を創出する取組や、市独自の財源確保への取組というものが今後も必要になってくると考えております。先の3月議会の大伴議員、また、6月議会の宮小路議員の構造改革特区に関しての質問に対して、市の特区に対する基本的な考え方は聞かせていただきました。そして、第2次申請において“長岡京市幼稚園早期入園特区”を申請し、認定されましたことは、開会日での市長諸報告にあったとおりですが、この長岡京市でも産業振興を主な目的とした構造改革特区の実現へ向け検討していくべきではないでしょうか。特区として認定されることでの規制の緩和や撤廃は、潜在的な需要を引き出すことでその地域経済への効果が期待されるだけに、特区の持つ意味は大きいと考えます。そのためにも、新たな需要を引き出せるような、現状での構造改革特区域法にない規制緩和のアイデアを市民やNPO、企業などの民間から広く募集し、11月に予定されている第4次の提案募集へつなげてはいかがでしょうか。第4次の提案募集で“規制緩和項目”として決定されれば、その次への特区申請に活用できると考えます。もちろん、現在の特区法内での規制緩和項目に対する検討も必要です。そこで、3つ質問をいたします。

【1】 幼稚園早期特区につづく構造改革特区の検討はされていますでしょうか?検討されているとすればどのようなものでしょうか、お聞かせください。

【2】 3月議会や6月議会での答弁にありました“まちかどトーク”などの中で、特区法にない新たなアイデアを市民の方からご意見をいただくことを考えているとありましたが、これまで3回おこなった“まちかどトーク”の中で、具体的に何か提案はありましたでしょうか。

【3】 提案募集にはついては市民だけではなく、産業振興という観点から、市内にある各企業へも新たな規制緩和となる提案を募集してはいかがでしょうか、見解をお聞かせください。

次に、2番目の「時差勤務制度について」です。

愛知県尾西市では水曜日を「ナイトウエンズデー」として、市民課、税務課、収納課の市役所の窓口時間を午後8時まで延長し住民票発行などの事務を行い、図書館、美術館は午後9時まで、文化会館、南部公民館は午後10時まで会館を延長し市民の利用促進を図っています。また、富山県魚津市ではこの8月末まで納税課の納税班職員に時差勤務制を試行し、夜にしか会えないという滞納者に直接面会する機会を増やし、収納率アップを図るため夜間徴収の強化に乗り出しました。そして、神奈川県綾瀬市では、7月から業務形態に応じて出勤時間を変えて仕事を効率的に行い、超過勤務を減らすため全職員を対象に時差勤務を導入しました。住民票については、住基ネットの第2次稼動により他の市役所での広域交付ができるようになりましたが、この長岡京市においては、住民票を取りに行くために会社を休まなければならない人などがおられ、“平日の毎日とは言わないが、どこかの決まった曜日だけでも遅くまでやってもらえないか”とか、“全国的にみれば他の市では遅くまで窓口を空けているところもあるのに長岡京市ではなぜやらないのか”という声を市民の方からよく聞きます。そこでひとつ質問をいたします。

【4】 市民サービスの向上や、市税収納率の向上、また超過勤務手当ての削減を目的として導入している他市のように、長岡京市でも時差勤務を導入すべきであると考えますが、お考えをお聞かせください。すべての部長級以上の方にご自分の担当されている部署を見て、時差勤務が必要と思われるところがないか、必要と思うなら導入する意思はあるかもお聞きしたいのですが、ここでは全部長級を代表して総務部長に答弁をお願いいたします。

次に、3番目の「情報公開について」であります。

水道局における水質検査データ虚偽報告に関して市の調査委員会がまとめた調査報告書には、“水道局の上意下達体質や風通しの悪い組織風土あるいは市民に向かって開かれていない組織の閉鎖性”について言及し、“市民を信頼し、市民に対して積極的に情報を公開していく組織原則を確立することが急務”であることが組織・体制上の問題としてあげられ、再発防止策として、コンプライアンス(法令順守)条例の制定と内部告発を可能とする制度の構築を提言しています。
そこで、再発防止をより確実なものとし、組織・体制上の問題としてあげられている、市民の皆さまに対しての積極的な情報公開を実現するためにも、これらの対策に加えて、鳥取県や熊本県熊本市、佐賀県佐賀市、三重県上野市や兵庫県相生市で導入されているように、我々議員も含めて外部からの職員さんへのいろいろな要望について、議事録や報告書として残し、それらを全て情報として市民の皆さまに公開していくことも必要ではないでしょうか。横浜市では、市幹部らによる不正入札事件に対する措置としてですが、入札や各種募集、採用などに関する外部からの要望や要求だけでなく、前向きな政策提言や批判なども対象として報告書にまとめ、定期的に公表する制度を内部告発制度と合わせて創設するよう検討を始められたようです。また、京都府京都市では、これも公共工事をめぐる不祥事に対して設置された“公正職務執行委員会”で、公共工事だけでなく不正な働きかけすべてに対して、働きかけを受けた職員が委員会に文書で報告し、報告された内容を公表する方針を決めています。私もこれからの市政運営に関しては、すべての情報を市民に公開し、ともに議論し、ともに決定し、そして決めたことに対して、市民と行政がともに責任を持って実行していくことが必要であると考えています。ここでもひとつ質問をいたします。

【5】 この長岡京市においても市役所全体の組織風土改革のひとつとしても、先進他市にて既に実施あるいは検討されている、このような市職員さんに対する要望や提言などを文書化して公開していくことが必要ではないかと思いますが、お考えをお聞かせください。

4番目は「歩きたばこ(ポイ捨て)禁止条例について」であります。

前回3月議会での同じ質問でお話しましたが、私は毎年、労働組合でクリーンキャンペーンとして、長岡天満宮から長岡第九小学校前のきりしま苑までのゴミ拾いボランティアに参加させていただいております。今年は、先月末の8月30日にクリーンキャンペーンを実施いたしました。相変わらず、ほとんどのポイ捨てゴミはたばこの吸殻で、2時間あまりの間に私が拾ったたばこの吸殻は、およそ600本でした。地域の方々や、各種団体の方々で行われているこのようなゴミ拾いのおかげだと思われますが、空き缶は10個程度で、以前よりは少なくなったなという印象を持ちました。しかしながら、山間部などへの不法投棄もそうですが、全市的に見てもまだまだペットのフン害も含めてゴミのポイ捨ては変わっていない状況だと思います。私の前回の質問は、他市から観光を目的に長岡京市にきていただく方々に、気持ちよく観光を楽しんでもらうために、どうすればたばこの吸殻を主とするポイ捨てを減らせることができるのかということを、全国的に展開をみせている“歩きたばこ禁止条例”や“ポイ捨て禁止条例”の制定により実現できるのではないかという思いでさせていただいたものです。それからの他市の状況をみてみますと、静岡県浜松市では歩きたばこや吸殻などのポイ捨てを禁止する通称市民マナー条例、福島県喜多方市や愛媛県松山市では罰則付きのポイ捨て禁止条例が制定されました。その一方で、東京都港区では、路上喫煙とたばこのポイ捨てをなくすために罰則付きの条例を制定するのではなく、公共の場所への喫煙所の設置と吸殻の清掃を柱とする、路上喫煙しづらい環境を作るという取組を行っています。その内容は、区内の主要駅を中心とする5地区をモデル地域に指定し、人通りの多い地点5カ所に喫煙所を設置した上、地域住民や業界団体などによる啓発運動と民間委託による清掃活動を実施するものです。まずは、区内で最も乗降客の多い新橋駅周辺をモデル地域第1号に指定し、8月1日から清掃活動を本格的にスタートさせ喫煙者のマナーやモラルに訴え、残りの4地区については3年かけて順次指定していく方針です。同じ東京都千代田区では、罰則付きの歩きたばこ禁止条例で大きなポイ捨て防止効果をあげましたが、区職員さんの業務量としては少ないものではなく、この港区の取組でどれぐらいの成果が得られるのか全国的に注目されていると思われます。そこで2点、質問をさせていただきます。

【6】 3月議会以降、長岡京市における“歩きたばこ(ポイ捨て)禁止条例”の検討はどのような状況かお聞かせください。

【7】 3月議会での答弁で、制定に際しては、広く市民などから意見、提案を求めるとありましたが、具体的にどのような手法で行っているのかお聞かせください。

最後に、5番目の「退職時特別昇給について」であります。

週間ダイヤモンドの8月23日号に“地方公務員税金天国”という特集記事が掲載されました。“不況なのに給料も下がらない。休暇は取り放題で、役得・余得も山ほどある。そんな夢みたいな職業が、このご時世にまだ残っている。市町村職員から警察官、教師に至るまで、地方公務員320万人の知られざる実態を徹底解剖した。”という見出しで、特集が組まれています。この記事については、私も早速読みましたが、マイナスの部分だけを強調している内容に不公平さを感じました。厳しい財政状況の中、行財政改革を実行し、一律の人事評価ではなく目標管理制度を導入し、能力成果主義による人事評価を導入しているような先進自治体の紹介は一切なく、あたかもすべての自治体が“税金天国”であるという風にしか読めない記事になっていました。そして、その記事の中に、東京都の場合のひとり当たりの平均昇給金額とともに、退職時特別昇給のことも掲載されていました。先の3月議会で私は、この“退職時特別昇給については、全員が一律に昇給するのではなく、職員の方々の意識改革という観点からも、平成15年度から導入される人事評価結果に基づき、本来の趣旨にのっとり勤務成績が特に良好な職員のみ1号級昇給すべきだと思いますが、いかがでしょうか”という質問をさせていただきました。この質問に“人事評価制度の確立を前提に、一部民間企業が実施しております退職金ポイント制度などのシステムを視野に入れ、調査、検討してまいりたい”との答弁をいただきましたが、既に東京都世田谷区はこの昇給を見直すことを8月に公表されました。世田谷区では、職員団体との交渉がまとまり次第、23区で共同設置している特別区人事委員会に諮り、承認を得てからの実施になりますが、勧奨退職者については、割り増退職金が支給されることから退職時の特別昇給の対象者からは外し、定年退職者については、在職20年以上で“真に功績顕著な職員”に限り、1号昇給を行うこととする内容となっています。対象者は10%程度になるのではと、熊本世田谷区長は考えておられるようです。また、能力主義の給与・人事評価システムの導入や天下りの見直しを柱とする国家公務員制度改革関連3法案と地方公務員制度改正案は、与党了承が得られなかったということで、先の通常国会での法案提出は見送られてしまいました。ぜひとも、東京都世田谷区のような先進自治体に遅れることなく、また、“税金天国”などと言われることのないよう、この退職時の一律昇給に関しては本来の趣旨にのっとったものへ早急に是正すべきであると考えます。ただし、私は、本来なら業務における成果を、適正な人事評価により勤勉手当などへ反映させて、その反映した月額給与をベースにして退職金を算出することが、あるべき姿であると考えます。そこで2点、質問をさせていただきます。

【8】 現在の退職時特別昇給のあり方について、いかがお考えでしょうか。週間ダイヤモンドの記事や東京都世田谷区の取り組みを聞いたうえでの、小田市長の率直なお考えを聞かせてください。

【9】 人事評価制度の確立が前提であることは理解いたしますが、現在の特別昇給について是正が必要と思われるなら、具体的にいつから是正していく想いがあるのか、お考えをお聞かせください。

最後に、現在は成徳(せいとく)大学の臨床心理学科長である国分康孝教授が、リーダーのもつべき資質や条件を、講談社現代新書の「リーダーシップの心理学」という本に、リーダーシップ「L・E・A・D・E・R・S・H・I・P」の10文字になぞらえて、“L:Looks、容姿、服装”、“E:Empathy、共感性、思いやり”、“A:Acceptance、受容、寛容”、“D:Directiveness、統率力、方向の指示”、“E:Encouragement、激励、励まし”、“R:Responsibility、責任感”、“S:Security、情緒安定、自信”、“H:Holism、全体把握、大局観”、“I:Identity、行動の一貫性”、“P:Power、権力、能力”としてまとめられています。そしてリーダーとしての任務を果たすために、リーダーには、D、R、Pが業務上の管理指導、L、A、S、Iが人間集団への管理指導、そして、2つのE、Hが各個人への管理指導にそれぞれ必要であるとされています。組織で仕事をすすめていくリーダーは、このリーダーシップを常に念頭に持ち、日々の業務を遂行していく必要があるのではないでしょうか。特に課長職以上の方には、このリーダーシップを発揮して、よりよき人材育成もすすめていかれることを希望いたします。これで、1回目の質問を終わらせていただきます。理事者の皆様におかれましては、明確かつ簡潔なご答弁をお願いいたします。

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